Tamiya 1/700 Water Line Series Plastic Model

映画ミッドウェイを観てヨークタウン級を作ったことがないと思い出してポチり。古い商品ですがパーツに問題は無く、すぐに届きました。おかげで小学生以来のプラモデル制作を休日にゆっくり楽しめました。タミヤのウォーターラインシリーズは他社と比べて精密で大好きなんですが、なにせ古い商品なので僅かなバリやズレ、変形がありました。それらを修正して組み立てられるスキルがあれば大丈夫ですが、ウォーターラインシリーズにこだわりが無いのであれば別の新しい商品の方がいいと思います。

ウォーターラインシリーズのヨークタウンは長谷川のヨークタウンⅡが先に発売されて45年も経ってやっとヨークタウン級が3隻揃うことになったのは良かったです。

エンタープライズやホーネットの設計ミスをそのままにして、パーツの追加をしただけのモノです。（大先輩である姉妹艦のリニューアルも行うことになる）新設計のキットを期待したのですが・・・。艦の全幅と喫水部の全幅はこんなものでしょうが、それを繋げる艦体の「上拡がり」が足りず、舷側構造物からの繋がりの整合を取ったのでしょうか、アイランドの幅が異様に狭くなっています。（２ミリくらい不足。エンタープライズ、ホーネットも同じ。）ただ単にアイランドの幅を拡げても、舷側の格納庫甲板からの立ち上がりから繋がらなくなったり、飛行甲板側に出過ぎたりオカシな事になるのではありますが、せめてアイランド部全体を新パーツにして追加していただけたら良かったのに、とても残念です。ただ正横方向からの外観は素晴らしいので、そちらから鑑賞する分には問題無いでしょうね。あと、付属の艦載機がお手軽にズラリと並べるのには良い出来で、部品取りとしてこのキットは宜しいかと思いました。（一機ずつ作り込む方には他社のアフターパーツの方が良いでしょうが。）それ込みで星４つを付けさせて頂きました。

だいぶ前に姉妹品(と言うか原本)のエンタープライズを作ったが、スタイルも良くおおむね満足できる内容だった。艦橋幅狭問題を知るまでは…。2㎜くらい狭いとの噂。1/700だから実物で1.4ｍくらいか。模型での幅はノギスで測ると4.15㎜だから1/3程狭いことになる。もしお見合い写真で横方向だけを2/3に圧縮したらグレーな結婚詐欺(灰色がかった赤サギ)である。気になりだすともうだめだ。新たに発売したヨークタウンでも改正をしないタミヤの姿勢もどうなのかなと、他社の製品を購入。しかしスナップキット(モンモデル)以外は大型部品のすり合わせが面倒臭そう(船体より格納庫甲板の方が長く船首と船尾で合わせると中央が太鼓橋になる)でモチベーションが上がらない。タミヤの作りやすさが懐かしくなって本品を購入。結果的に他社製品もそろったので気になる艦橋幅を比較してみた。老眼+乱視なのでノギスの最小単位(0.05ｍｍ)あたりの読み取りには自信が無いが目を凝らして頑張ってみた結果は以下の通り。モンモデル(エンタープライズ)：6.2ｍｍトランぺッター(ヨークタウン)：6.1ｍｍピットロード(ホーネット)：6.35ｍｍこれらは後発モデルなので考証がより正確だと信じるとやはり2ｍｍ程狭いようだ。プラバンを左右部品の間に挟む解決策もあるらしいが、艦橋上部の部品は縦に切断しなければならないし、煙突上部など幅が合わないパーツが出てくる。船体の作りやすさとのバーターと考えプラバン挟みを覚悟するか。艦橋側面の出来は良いし、拡げた分は増設機銃が無いことで外側に寄せることが出来そうだ。 艦載機が新規パーツなのは評価できる。ただし折角側面シャッターが別パーツになっていて格納庫内を見せることもできるのなら、翼を折りたたんだ状態のF4F-4(ミッドウェイまでに配備完了したらしい)やデバステーターも格納庫用に付けて欲しかった(ドーントレスは実機に翼折り畳み機構がない)。前部格納甲板の部品は無いが簡単にプラバンで作れる。 20㎜機銃の工作で銃身用の金属線を自分で一定の長さに切り出すのは従来の通り。他の古参ウォーターライン製品では武装のリニューアルパーツがいろいろついてくることが多いのに…自社製品愛が足りないのでは？タミヤさん。リニューアル部分が少ないこともあり値段は安い。艦橋拡幅の工作方法を自分なりに確立できれば、タミヤで3姉妹を揃えるのは経済的だしもともとスタイルはいい。その際は機銃座の配置等で考証面をいろいろ言われているエンタープライズはヨークタウンで代用しても良いかもしれない。

後ろがどうしても上手にかさばらない↑後ろの甲板を支える柱と甲板のこと

飛行甲板を船体にとりつけようとしたが、後端の２支柱、前端の４点にしか接着点がなく、それらも、しっかりと接着できない。あとは浮いているため、ちゃんととりつけられたかどうかの確信が持てない。横からみてすきまだらけである。米空母の飛行甲板が気密性がわざとないように作られている感じを出したかったのか。しかし、最後の最後のところで、巨大な不満足感が残る。「がしっと」組み合わさった感がない。飛行甲板もペコペコしている。息子とふたりで作ったが息子も拍子抜けしている。船体と飛行甲板の接着点を中央にも置くべきだろう。

部品数も少なく簡単に組み立て出来ます。塗装さえ丁寧にやればそれなりに見映えします。